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海底ケーブルルート・洋上風力発電関連調査と海外事例

記録に残っていない海底を、位置情報として確定させる

株式会社アーク・ジオ・サポートは、ソロモン諸島・ミクロネシア連邦・ミャンマー・フランス・韓国など、国外の海域および河川で探査・地形測量を実施してきました。対象は、太平洋戦争で沈没した艦船・輸送船の位置特定と慰霊事業から、港湾航路改善のための海底地形測量、河口デルタの浅海域堆積地形調査までにおよびます。
このページでは、これまでに国外で手がけた探査・測量の事例をご紹介します。

                      トラック島 旧海軍沈没艦船調査

国外の探査で、最初に立ちはだかるもの

国外での水中探査は、国内の調査業務とは出発点が異なります。当社がこれまでに受託してきた案件では、次のような条件のもとで作業を進めてきました。

1|「そこに在るか」が分からないまま始まる

戦没艦船の探索は、沈没位置が記録に残っていない、あるいは記録と実際の海底の状況が一致しない状態から始まります。海外で沈没した戦艦のうち、沈没位置が唯一不明とされていた戦艦「比叡」の探索は、その典型でした。海図上に目標点が置けない状態から、探索範囲の設定そのものを設計する必要があります。

2|調査期間が10日前後に限られる

渡航と機材輸送をともなう海外調査では、現地に滞在できる期間が限られます。当社が実施してきた海外調査の実期間は、おおむね10日〜12日です(例:トラック島調査 平成24年7月1日〜7月10日/戦艦「比叡」調査 平成29年11月13日〜11月24日)。この期間内に、探索・確認・記録・慰霊までを組み立てる必要があります。

3|海域の条件が国内と大きく異なる

ミクロネシア連邦チューク州(旧トラック島)は世界最大級の環礁に囲まれた海域であり、仏国ローヌ川デルタは河川流入を受けた浅海域です。水深・濁度・底質・潮流の条件は現場ごとに違い、日本国内の河川・港湾で用いる手法をそのまま持ち込めるとは限りません。

4|成果の受け手が発注者だけではない

慰霊事業をともなう探索では、調査結果はご遺族・関係団体・報道機関へと届けられます。測量成果としての正確さに加え、第三者が確認できる形で記録を残すことが求められます。

AGSの海外調査対象海域の位置図

アーク・ジオ・サポートの海外案件への向き合い方

探索・位置特定・記録・慰霊までを一続きで担う

戦没艦船の探索では、海底の探査だけで作業は終わりません。位置を特定したあと、洋上での慰霊、記録の作成、報告書の取りまとめまでが一連の業務です。令和5年度のガダルカナル島調査は、NPO「アジア太平洋英霊顕彰会」からの委託を受け、当社が現場探索作業を担当しました。

年度をまたいで継続する

一度の渡航で完結しない対象については、次年度以降に調査を継続します。トラック島(ミクロネシア連邦チューク州)の旧海軍沈没艦船調査では、平成24年度に夏島(DUBLON)・冬島(UMAN)周辺海底の位置情報を取得し、平成25年度には前年度に未発見であった第29号駆潜艇の探索と、油漏れが確認されている艦船の予備調査へと進めています。ソロモン諸島でも、平成26年度・平成29年度・令和元年度・令和5年度と調査を重ねてきました。

社会貢献として取り組む

戦没艦船の探索および慰霊にかかわる調査は、社会貢献の一環として実施しています。営利事業として海底探査の技術を提供するだけでなく、記録が失われつつある対象を位置情報として残すことに、当社の技術を用いています。

国際協力・海外インフラ案件にも対応する

慰霊関連の探索と並行して、港湾航路改善のための地形測量(ミャンマー国ヤンゴン港)、河口デルタの堆積地形調査(仏国ローヌ川)、海峡部の工事測量(韓国 珍島・済州島間)といった、海外のインフラ・環境案件にも取り組んでいます。

事例1|戦没艦船・輸送船の探索と慰霊

ガダルカナル輸送船探索と慰霊事業(ソロモン諸島)

令和5年度調査:令和5年4月9日〜4月20日

2019年5月にガダルカナル島(以下「ガ島」)で実施した民間徴用船の探索に続き、ガ島で補給作戦に任じ沈没した民間徴用船、ガ島周辺で沈没したイ号潜水艦の探索と慰霊、およびカミンボ湾において撤退時に遺棄したと考えられる戦争遺棄物の探索を行いました。

本調査は社会貢献の一環として、NPO「アジア太平洋英霊顕彰会」の委託を受け、当社が現場探索作業を担当しました。

ガダルカナル島の戦いでは、日本側は戦死者だけでなく多数の餓死者を出したため、略称の「ガ島」をもじって「餓島(がとう)」とも呼ばれました。サボ島周辺海域では第一次から第三次にわたるソロモン海戦で日米海軍の軍艦が戦闘を行い、日本側は戦艦「比叡」「霧島」をはじめ巡洋艦・駆逐艦を24隻、米軍も戦艦・巡洋艦・駆逐艦を同じく24隻失っています。

海戦名期日
第一次ソロモン海戦1942年8月8日〜9日
第二次ソロモン海戦1942年8月23日〜24日
サボ島沖海戦1942年10月11日〜12日
第三次ソロモン海戦1942年11月12日〜15日

関連資料・報道


沈没輸送船の慰霊と探索(ソロモン諸島・ガダルカナル島)

令和元年度調査:令和元年5月30日〜6月1日

ガダルカナル島周辺海域において、沈没した輸送船の探索と慰霊を実施しました。

報道:2019年5月30日 読売新聞掲載/2019年6月15日 読売新聞掲載/2019年7月23日 朝日新聞掲載


戦艦「比叡」の慰霊と探索(ソロモン諸島・ガダルカナル島)

平成29年度調査:平成29年11月13日〜11月24日

海外で沈没した戦艦のうち、唯一沈没位置が不明であった戦艦「比叡」の沈没位置を把握するとともに、戦艦「比叡」戦没者の英霊を顕彰し、洋上慰霊を行いました。

報道:2017年8月14日 読売新聞掲載


ガダルカナル慰霊調査(ソロモン諸島)

平成26年度調査:平成26年10月

太平洋戦争中に陸戦と海戦が繰り広げられたソロモン諸島ガダルカナル島において、慰霊巡拝に参加しました。


慰霊・ご遺骨情報収集調査(インパール作戦地)

平成28年調査:平成28年1月6日〜1月12日

太平洋戦争時に実施されたインパール作戦の撤退地において、戦没した将兵の慰霊と、ご遺骨に関する情報収集調査を行いました。


トラック島 旧海軍沈没艦船調査(ミクロネシア連邦チューク州)

ミクロネシア連邦チューク州(旧トラック島)は、世界最大級の環礁に囲まれた島です。第二次世界大戦時には日本軍の太平洋における最重要拠点のひとつとなり、アメリカ軍からの攻撃を受けました。その際に沈没した艦船が、現在も数多く残されています。

平成24年度調査:平成24年7月1日〜7月10日
トラック島(ミクロネシア連邦チューク州)の夏島(DUBLON)および冬島(UMAN)周辺海底を対象に、撃沈等された旧日本軍艦船と航空機の位置情報を正確に把握するため、調査を実施しました。

平成25年度調査:平成25年8月29日〜9月9日
平成24年度調査で未発見であった第29号駆潜艇の沈没位置の探索・特定と、油漏れが確認されている艦船の予備調査を実施しました。


戦艦「陸奥」(山口県柱島沖/国内海域)

2005年8月調査

日本周辺海域において先の大戦で沈没した艦船「陸奥」を、鎮魂の意味と記録を残す観点から調査しました。山口県柱島沖の水深約40mの海底に今も眠る戦艦「陸奥」をとらえたもので、この調査結果は2005年10月31日発行の読売新聞(夕刊)に掲載されました。

※本件は国内海域での調査ですが、戦没艦船の記録という一連の取り組みとして本ページに掲載しています。

事例2|海外のインフラ・環境調査

ミャンマー国 ヤンゴン港 航路改善情報収集・確認調査における地形測量

調査期間:2015年

ヤンゴン港の航路改善に向けた情報収集・確認調査の一環として、地形測量(河床・海底地形調査)および地形測量(横断測量)を実施しました。


仏国 ローヌ川デルタにおける浅海域堆積地形調査

調査期間:2015年

フランス・ローヌ川のデルタ域において、浅海域の堆積地形調査を実施しました。


珍島・済州島間 ロック・バーム工事測量(韓国)

調査期間:2010年〜2012年

韓国・珍島(チンド)と済州島(チェジュ島)の間において、ロック・バーム工事にともなう測量を、3年にわたり実施しました。

海外調査で用いる技術と機材

沈没艦船の探索、港湾航路の地形測量、浅海域の堆積地形調査では、それぞれ求められる分解能とカバー範囲が異なります。当社は国内の河川・ダム・港湾調査で運用している機材を、海外案件にも展開しています。

お渡しする成果

報道掲載

掲載日媒体内容
2023年8月17日読売新聞オンラインガダルカナル島撤退80年、沈没した日本軍3隻確認
2019年7月23日朝日新聞ソロモン諸島・ガダルカナル島 沈没輸送船の探索
2019年6月15日読売新聞ソロモン諸島・ガダルカナル島 沈没輸送船の探索
2019年5月30日読売新聞ソロモン諸島・ガダルカナル島 沈没輸送船の探索
2017年8月14日読売新聞戦艦「比叡」の慰霊と探索
2005年10月31日読売新聞(夕刊)戦艦「陸奥」の調査結果

海外での調査・測量をご検討の方へ

海外海域での探査・地形測量、沈没船の位置特定、慰霊事業に付随する調査について、実施体制や進め方をご説明します。調査の可否や概算のご相談も承ります。

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