技術研究・開発・特許

NETIS番号 KT-090015-VE

C3Dによる極浅水域での3次元測深技術システム

AGSが開発した 『C3Dによる極浅水域での3次元測深技術システム』 は、2009年5月13日 国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)※1 に登録され、2012年10月31日 関東地方整備局より「公共工事等における新技術活用システム事後評価」を受け、工程に極めて優れ、経済性、品質、出来形、施工性に優れた技術であると評価されました。本システムは、東日本大震災に対する復旧工事(計測・測量)においても実績を積んでいます。
※1 新技術情報提供システム(NETIS)とは、「公共事業等における技術活用システム」によって蓄積された技術情報のデータベースです。

システム概要

測量船の進入が困難な極浅水域や橋脚下など、GNSSが受信できない水域においても地形・構造物・底質性状(底質の硬軟)などの区分を音響画像や3次元情報としてデータ取得し、調査する技術です。本技術の活用により、極浅水域における施工性の向上とコストの低減が期待出来ます。
※2 C3Dの測深精度は、国際水路機関(IHO)のS-44(4th Edition)の"Special Order"に適合すると共に、『海上保安庁告示第102号』のスワス音響測深機として認定されています。

従来技術との比較

・水深の約5~8倍の幅で広く計測できる。
・シングルビーム(SB)の測線と異なり面的な計測となるため、縦横断のデータが任意に作成可能となる。
・航行制限区域内または、養殖棚など進入できない海底(水底)の計測が可能となる。
・水深が極めて浅い(0.4mから)箇所の計測ができる。

期待される効果

・海底(水底)の地形データを面的に取得できるのでシングルビーム(SB)計測に比し、経済性、施工性(短期内に作業が可能)に優れている。
・水深情報とサイドスキャン画像情報を同時に取得できるため、地形情報の信憑性が高い。
・鳥瞰図( 3次元画像)の作成ができる。

適用範囲


適用可能な範囲
 ・水深0.4~200mまでの船舶航行可能な水域
特に効果の高い適用範囲
 ・水深0.4~20mまでの浅域
 ・地形に起伏の少ない河川流域
 ・浅地及び安全条件のため近接できない水中構造物周辺
 ・GNSSの未受信となりやすい橋梁下部やダム湖での山際等
ダム・湖沼・河川・沿岸域においての
 ・深浅測量・河川縦横断測量
 ・橋脚護岸等の水中構造物調査
 ・地形(深堀など)・底質性状調査

実証実験

・C3D極浅海域における実証試験を横須賀長浦港で実施しました。
・TSによる位置把握システムの実証試験を鳴門海峡で実施しました。